15歳ごろを過ぎた老猫は、だんだんとトイレの粗相が増えてきます。
老猫のトイレの粗相に悩んでいる方は、
- 何もないところで粗相をしてしまう
- トイレまでは行くがトイレの周りで粗相をしてしまう
こういった悩みを持っている方が多いでしょう。
特に前者については本当に困ったもので、一緒に寝ていたら粗相してしまうということもありますね。
可愛い愛猫とはいえ頻繁に粗相してしまうのはつらい…。
ここではそんな老猫の粗相について、
- 粗相してしまう原因とは
- トイレを失敗してしまう時の工夫や対策
についてご紹介します!
粗相をしてしまう原因

粗相をしてしまう原因にはいくつかあります。
把握しておくことで、
「もしかしてこれが原因では?」
と思える部分があるかもしれませんよ!
病気からくる問題
膀胱炎や腎臓の病気が原因で粗相をしてしまうことがあります。
特に歳を取ると病気にかかりやすいです。
猫は本当に腎臓の病気にかかる確率が高く、腎不全で亡くなってしまう子も多いですね。
膀胱炎の症状としては、
- 尿の量が極端に少ない
- 尿をする回数がいつもより多い
- 尿に血が混ざっていたり、白く濁っている
- 尿の色が濃い
- 尿道口付近を執拗に舐める
といったことが見られます。
ちょっといつもと違うな、と感じたら気にしてあげてください。
やたら粗相をしてしまうことが増えたら病気になっている可能性も高いです。
病気からくるものであった場合は悪化したら大変なことになってしまいます。
早めに病院へ連れて行くようにしてください。
環境からくる問題
こちらは上記の病気に繋がりますが、環境の変化からストレスを感じて粗相をしてしまうパターンがあります。
- 引っ越しをして生活環境がガラッと変わった
- 他猫が後から入ってきて一緒に暮らし始めた
- 急な入院やペットホテル預かり
これらはすべて猫にとってのストレスになる可能性があります。
特に生活環境が変わることで、少しでも自分の慣れた環境にしようとマーキング行為をすることもありますね。
こういった行為を防ぐためにはオス猫の去勢も必要になってきます。
とにかく猫の嫌がることは可能な限り避けるようにしましょう。
トイレの汚れからくる問題
トイレが汚れていても粗相してしまうことがあります。
誰だって汚れたトイレなんて使いたくないです。
人間だって「トイレが流せないまま使い続けろ」なんて言われたら嫌ですよね。
猫も同様に、汚れていたり臭いが酷いトイレは使いたくはないんです。
もしトイレ以外で粗相をしてしまうようであれば、一度トイレの状態を確認してみましょう。
日中働いている方は頻繁に掃除するのは大変だと思います。
なので家を出る前に一回トイレを掃除してから出勤することをオススメします。
トイレの高さが合っていない
歳を取ると足腰が衰えてきます。
そのため、トイレに入るまでに足が上がらず用を足せないケースもあります。
猫も人間同様、老化による足腰の衰えというものは出てきます。
- 最近歩くことをしなくなった
- 今まで以上に寝ていることが増えた
- 高い所に登らなくなった
これらは老化からくる足腰の衰えである可能性が高いです。
あまり歩きたがらなくなって、高い段差へも登ることをしなくなります。
うちの猫も昔はよく台所やテーブルに乗って怒られていたのですが、15歳を過ぎた頃からそれもなくなっていました。
そういったちょっとした変化も老化の1つと捉えていいかもしれませんね。
トイレに失敗してしまう時の工夫や対策

原因は色々とありますが、どうすればいいのか。
ここでは対策や工夫についてご紹介していきます!
トイレ周りの工夫をする
トイレに入るための方法や、トイレ周りの環境を変えることで粗相が少なくなることがあります。
入りやすいようにすることで猫がストレスなくトイレを使用することができるんです。
スロープをつけて段差の行き来をラクにする
世の中にはペットが段差の行き来をしやすいよう、
爪とぎにも使用できるスロープ
というものが存在しています。
三角形の爪とぎで、これが高いところからの行き来に役立つんですね。

上記の図のように、登りたい段差の近くに設置することで行き来がラクになるんです。
しかも爪とぎも兼用している優れものです。
爪とぎとして使っているうちに馴染んでくるのか、自分でスロープを使って上り下りしてくれるようになりました。
自発的に段差を上り下りするようになってからは快適そうでしたね!
ちなみに我が家ではスロープ型とハーフパイプ型の両方を使っていました。
段差の高さがちょうどよかったのか、並べて置いておいたら両方使うようになってたんです(笑)
なのでトイレに自分で入ってくれない時は、段差がなくなるように工夫してあげることが大事です。
スロープ型爪とぎはこちら。
こちらは幅40センチ×高さ14センチなので、トイレの高さに合わせて検討してみてください。
幅がちょっと狭めかもしれないと感じた時は、ちょっと強引ですが2つ並べることで解決していました。
こちらがハーフパイプ型の爪とぎです。
幅26センチ×高さ9.5センチのため、先ほどスロープ型に比べて幅広の高さが低めの爪とぎです。
ですがこちらも高さ調整に丁度良かったため併用していました。
寧ろ爪とぎはこれじゃないと満足してくれなくなりました…(笑)
トイレを変えて入りやすいようにする
トイレ本体を変えて出入りしやすい形にするのも大事です。
今は猫のトイレも色々とあり、
- 宇宙船のようなドーム状のもの
- キャリーケース形のもの
- 上から入れるタイプのもの
などがありますよね。
ペットショップやホームセンターでも手軽に買えるようになってきています。
先述した通り、足腰の衰えでトイレに入るまでがつらくなってくる場合があります。
トイレをするときの、前足を上げたあとに後ろ足も上げて入る動作…。
あれが老猫にとってきついことがあるんです。
その動作への負担を少しでも軽減させるために、トイレの入り口の高さを変えてあげるのも一つの手です。
一番良いのは、今使用しているトイレを変えないまま高さを調整してあげることです。
そのトイレにはすでに猫の匂いも染みついているので、今後使用する時に支障が出てくることはほぼないと思います。
むしろ急にトイレを変えてしまって「トイレに近寄らなくなった…」なんてことになったら意味がありません。
なので今のトイレの仕様を確認してみてください。
蓋が外せるようであれば、それを外すことで入り口が広くなったりする可能性があります。
我が家で使っていたのはホームセンターで2,000円ぐらいで買ったものでしたが、蓋を外せるタイプだったのでそれを使い続けました。
もし現在のトイレでも調整ができない場合は、先ほどのスロープを使用したりすることも視野に入れてみてください。
ちなみに我が家では以下のものと似たようなタイプを使用していました。
高さは13センチで子猫にもぴったりとのこと。
子猫を想定して作られていることから、入る時の高さも考慮されていると思われます。
砂が周りに飛んでしまうデメリットはありますが、トイレに入ることを諦めてしまうよりは良いのではないでしょうか。
トイレ周りの環境を変える
トイレがしづらい場合、トイレの周りで粗相をしてしまうことも多いです。
なのであえて外でしてしまってもいいように、トイレ周りの環境を変えてあげることも大事です。
環境といっても色々とあります。
- 粗相をしてもいいようにペットシーツを敷く
- トイレの数を増やす
- トイレの砂を替える
ペットシーツに関しては粗相前提になってしまいますが…。
特にトイレ周りで粗相してしまう子も多くいます。
というか粗相をしたくなくても、
トイレに上手く入れず漏らしてしまう
というパターンなのだと思います。
なのでトイレの周りにペットシーツや新聞紙を敷いて置き、いざという時は簡単に交換できるようにしておくと良いです。
トイレ周りにシートを敷いておくことで、トイレ砂の飛散防止にもなっていました。
他にもトイレの端っこで用を足していたために、トイレ端が汚れてしまうこともありましたね…。
なので、トイレ周りやトイレ下にペットシーツを敷いておくことをオススメします。
他にもトイレの砂を替えてみるというのも効果的です。
実はこれが一番効果があったので、気になる場合は思い切ってトイレの砂を変えてみましょう。
原因がわからなければ病院に連れて行く

トイレの掃除などをしても粗相が直らない場合は、病院へ行って一度診てもらいましょう。
ストレスを抱えていて病気になってしまっているかもしれません。
また膀胱炎になってしまっているかもしれません。
見えない病気にかかっていて、手遅れになってしまっては元も子もありません。
余談ですが、粗相以外にも気になることがあれば動物病院に訊いてみてください。
動物病院の方たちは、普段からたくさんの動物の面倒を見ているプロフェッショナルばかりです。
何か解決策を教えてくれる可能性もあります。
解決に直結しなくても、何かできることがあるかもしれません。
藁にもすがる思い…というのは獣医さんたちに失礼かもしれませんが、気になったら色々相談してみましょう。
老猫のトイレが失敗してはみ出す原因と対策についてまとめ
ここでは老猫の粗相について、
- 原因は病気、環境の変化、トイレの汚れや高さからくるもの
- 対策はスロープを使用してトイレに入りやすくしたり、トイレ自体を変えたりすること
- 気になることがあれば動物病院へ相談すること
ということをご紹介しました。
猫はとても綺麗好きで、よほどのことがないかぎり粗相することはありません。
粗相してしまうのは何かしら原因があるのはあるのでしょう。
我慢できなくなってしまったり、トイレでしたくなかったり…。
実際にトイレを掃除した後に駆け込んでくることもあったので、尿意を我慢している可能性もあります。
時には、トイレへ行く時にこっそり後をつけて中央に猫を移動させていたこともありました。
なのでトイレをするときにも様子を見てみると何かわかるかもしれません。
どうしても無理そうならペット用おむつでしのぐのもひとつの手ですね!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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